再び大規模白化の懸念が・・
今週の日曜の朝のNHKニュース※でも報道されていましたが,八重山のサンゴ礁が再び大規模に白化することが懸念されています.環境省の調査,琉球大学の中村崇准教授(フレンドシップのメンバーです)の調査で明らかになりつつあります.
※https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2022100224121
(視聴にはNHK+の登録が必要です)
白化とは,サンゴが高水温や紫外線などの影響を受けると,共生している褐虫藻がストレスを受けて元気がなくなり,サンゴがその褐虫藻から栄養を得られなくなって白くなってしまう現象です.このような状態が続くとサンゴは死滅してしまいます.2016年に生じた大規模白化では,なんと石西礁湖(石垣島と西表島に囲まれた日本最大のサンゴ礁海域)の約97%のサンゴが白化し,70%が死んでしまいました.その再来が懸念されています.
この白化減少の直接的な原因は,30°を超える海水温が続くことによるものです.実際,気候変動の影響で八重山周辺の海域の温度が近年,30°を超えることが多くなっています.CO2を減らすなど地球温暖化対策が重要なのですが,それ以外の要因も大きなストレス(赤土や栄養塩などによる海域の環境変化)となると言われています.つまり,CO2を減らすと同時に,陸からの赤土や栄養塩(窒素やリンなど)を減らす八重山うみしまフレンドシップの取り組みが必要なのです.
先日来の台風の襲来で海水がかく乱され,やや海水温が下がったようですが,今後,どの程度のサンゴが回復してくれるかどうかです.
八重山うみしまフレンドシップでは,より戦略的に栄養塩等の低減の課題にチャレンジするためのプロジェクトの起動と,それを支える産業クラスターを形成していくことの取り組み始をめつつあります.11月に石垣島で開催される日本サンゴ礁学会の大会でもご紹介します.
みなさま,クラウドファンディングにご支援,応援をよろしくお願いいたします.
https://readyfor.jp/projects/umishima-project